【第二話】REGZAとの決別

新品のアケコンの箱を空け、おもむろにレバーを握ってみる。三和製のメタリックレバーボールがひんやりと気持ちいい。楽しい未来を想像し自然と笑みがこぼれた。同時に、激しい虚しさもおぼえた。

ピカピカのアケコンの先に繋がるハードは、妻の機械音痴につけこみブルーレイ対応プレイヤーだと言い張って購入した旧型PS3である。

そして旧型PS3の先には何もない。ただの無が広がっていた。

新居ではテレビの買い替えを予定しており、42インチのREGZAが余ることはわかっている。実際にそのREGZAに繋げたPS3でバーチャをしていたこともある。REGZAにはゲームモードがあり、私のような中途半端なゲーマーには十分だった。

ただ、果たして本当にこれでいいのか？新しいバーチャが家庭用でリリースされるかもしれないという特殊な状況の中、この化石のような装備のままで本当にいいのか？自問自答を繰り返した。

ふと気分を紛らわそうとTwitterを開くと、ちらほら新しいバーチャのことを呟いている人がおり、そのツイートを眺めていた。そんな時、"ヤワタスター"が新しいモニターの購入を検討していてどれにするか悩んでいるというツイートが目に飛び込んでくる。しかもそのツイートに"JIN氏"がリプライしている。

幸運なことに、"JIN氏"がモニターについて近々ブログの記事にまとめるとの情報を掴んだ。その日から毎日、"JIN氏"のブログを覗いてはF5を連打していたのは私です。申し訳ありません。

モニターブログの記事がアップされるやいなや穴が開くほど拝読し、ついにモニターを決定するに至る。決め手は"JIN氏"の【私がいまモニターも何もない状態でどれかを買うとしたらこれを選びます】という一文だった。あなたは私にとってのレジェンド松下です。

そしてそれはすぐに届く。  

念のため、"ヤワタスター"にもモニターの性能を確認したが、【君みたいなゴミムーブの鷹嵐は20msのモニターで十分だ】とのアドバイスを頂いたことも付け加えておきたい。